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HACCPに対応した温湿度管理

食品衛生法が改正され、HACCPの制度化が始まったことにより、農業を除いたフードサプライチェーンはHACCPの導入・運用が必要となりました。ここでは、HACCPについて確認し、温湿度管理との関係について解説しています。

HACCP(ハサップ)とは

食品安全に特化した衛生管理手法

HACCP(ハサップ)は、「Hazard(危害)」「Analysis(分析)」「Critical(重要)」「Control(管理)」「Point(点)」の言葉から作られた衛生管理の手法になります。

食品安全を考えるにあたって、消費者に特に大きな問題になる要因を徹底して管理します。そのためHACCPでは食品の安全を管理しますが、品質については管理しません。例えば、食中毒を起こす細菌については加熱で管理しますが、髪の毛の混入については管理しません。

危害要因分析と重要管理点

HACCPの導入では、食品安全に関わる要因を製造・調理の工程ごとに洗い出し、その管理方法を決定していきます。これを危害要因分析と重要管理点の決定といいます。

重要管理点の管理基準は、科学的に管理できる指標を用います。例えば、病原性大腸菌O157などは75℃・1分以上の加熱で死滅する(※)、などです。

モニタリングと検証

食品安全に関わる重要管理点を決めたら、その管理が適切にできているかを監視する方法を決めます。これをモニタリング方法の決定といいます。重要管理点がモニタリングを通して確実に管理されているかを検証することで、HACCPの科学的管理方法が確立します。

HACCPプランの実施と記録

HACCPプランにまとめ、実施と記録をします。このHACCPプランと記録は、適切に保存し、営業許可時に保健所の指導員に監査されます。

HACCPと従来の管理との違い

食品事業者は、今までも一般衛生管理を実施していました。その一般衛生管理に加えて、HACCPを実施することが必要になります。

このHACCPは、消費者の食の安全を保障するために、製造・調理工程を管理する手法です。すなわち、従来通りの一般衛生管理は今まで通り行い、その中でも食品安全に特に重要な要因をHACCPで管理します。そのためHACCPを導入するときには、一般衛生管理をしっかりと整えることから始めます。

HACCPに対応した温湿度管理でやるべきこと

材料受入

HACCPは、食品安全に関わる工程を管理する手法です。受入れ時に材料が傷んでいたならば、その後に食品安全上の問題を起こす可能性が出てきます。

そのため輸送時の材料の温湿度に問題がないかを確認し、受入れ後には、常温・冷蔵・冷凍と適切な温度管理ができるように保管します。湿度が高ければカビの発生が促進されるため、温度だけでなく湿度の管理も大切です。

加熱調理

加熱調理は、HACCPの重要管理点になることが多い工程です。レトルト食品で問題となるボツリヌス菌などの芽胞形成菌を除いて、病原性大腸菌などの細菌は75℃・1分以上の加熱で死滅します(※)。

そのため食材の中心温度を75℃で1分以上、加熱調理します。このとき、食材の中心温度を測定できる温度計が必要となります。

保管

材料や製品の保管では、常温・冷蔵・冷凍とそれぞれ適切な温度帯で管理します。また、湿度が高い場合は、カビの発生が促進されるため、注意が必要です。

冷蔵庫や冷凍庫でもリステリア・モノサイトゲネスなどの発生も指摘されるため、庫内の温湿度管理を適切に行うことが食中毒の予防に繋がります。

冷却・冷凍

HACCPでは、食中毒細菌が増殖しやすい危険温度帯を迅速に通り抜ける急速冷却・冷凍も考慮されます。そのため、危険温度帯を通り抜ける時間を測定します。

急速冷却・冷凍機は普及が進んでおらず、温度と時間を温度計とタイマーで計測することが必要です。危険温度帯を通過する時間を如何に早くするかを考えて、冷却・冷凍を実施します。

冷蔵庫の温湿度管理の注意点

多くの食品事業者は、冷蔵庫は10℃以下に設定しています。しかし、10℃以下ならば、食材に付着している細菌が増殖しないというわけではありません。10℃以下でも細菌は増殖します。

また10℃以下に設定していても、多くの食材を詰め込みすぎれば、冷蔵庫の温度は10℃よりも一時的に高くなることもあります。さらに、人が頻繁に開け閉めを繰り返しても同様です。

そして、人が冷蔵庫の温度をチェックしている場合は、冷蔵庫の温度の一次的な逸脱までをチェックできないこともあります。食材の種類によっては、庫内の湿度が上がり、カビの発生も起こり得ます。

HACCPに対応した温湿度管理の事例

冷蔵庫の温湿度管理は、HACCPでは一般衛生管理に分類されます。HACCPが機能するためには、この温度管理などの一般衛生管理が重要です。

以下のリンク先では、HACCPに対応した温湿度管理について事例を紹介しています。

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※3:2022年7月19日閲覧時点。参照元:NECプラットフォームズ(https://www.necplatforms.co.jp/solution/i-iot/csdj-a/haccp.html
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